悪魔をいじめた話【払い屋婆ちゃんシリーズ】

近所の子供がこっくりさんやって悪魔を呼び出してしまった。
6歳の子供だったらしいが、
「人類に今まで起きた厄災の元凶は我なり」
ととても低い声で、世界恐慌とかスペイン風邪とかの話をこと細かく語りだしたそうだ。
そこでうちの婆ちゃんにおよびがかかった。
婆ちゃんは線香と苦い薬草(人体には無害)を数種類持って行った。
そして「本当に悪魔ならこの薬が飲めるはずだ」といって
いくつかの薬草を子供に飲ませ、嫌がった数種類だけを混ぜてすりつぶし、
「本当の悪魔ならこれくらい飲める」
「儂が前にあった悪魔は飲んだ」
「これを飲まないとキリストに勝てない」
とか適当にいって飲ませて、その子供が吐くまで続けた。
あとは線香の煙を使って悪魔の姿(大蛇だったそうだ)を作ればこっちのもの。
殴るは蹴るはで痛めつけて悪魔がねをあげると、家にあった三つの瓶を出して、
「これ以上殴られたくなければ3つにわかれてこの瓶に入れ」
といった。いくら悪魔でもそれは無理難題。
泣いて許しを乞う悪魔に、婆ちゃんは、
・自分の三つの名前を答えること
・金輪際人間に取りつかないこと
・自分の命令には従うこと
を条件としてだした。
結果悪魔は三つの名前をばらしてその条件を飲んだ。
婆ちゃんは、
「よし、じゃあまずは3つにわかれてこの瓶に入ってもらおう」とまたしても無理難題をいい、
悪魔がそれはできないといっても約束だからとその体を鉈で斬り刻み、三つの瓶にそれぞれ入れて蓋してお札をペタリ。
あとは名前を周りのみんなにばらして力を失わせて放置。

まあ悪魔はコケ脅しで嘘を吐くらしいし、こっくりさんで呼び出されたのだから
そんな高級悪魔でもないかも。
名前も、
「旅人に嘘を教える者」
「詐欺師の守護者」
「あらゆる獣に嫉妬されるヘビ」
とどことなく小物臭が。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です