今から5年くらい前の話ですかな。
あたしね、左膝を手術して3週間入院してね、自宅に戻ってきた。
膝の手術だったんで、退院しても装具てんですか?プロテクタっていうのかな?
あんなのをガッチリ装着していたんで、自由に動けないわけです。
日中は旦那も子供も仕事や学校で留守。朝ソファーに座るとそこからトイレ以外は動かない。
そんな生活をしていたある日、
我が家は玄関を挟んで左手にリビング、右手に子供部屋と1つの通路のような構造をしている為、ソファーがあるリビングの部屋のドアを開けると子供部屋まで見えるわけ。
その通路が消してあるテレビの真っ黒な画面に綺麗に映るんだ。
ソファーから動くことが出来ないアタシは、そのままよくうたた寝をしていた…
開けっ放しの子供部屋がテレビに映っていて、何かがユラユラ揺れていた。
寝ぼけているし、目が悪いのもあり最初は何だかか分からなかった。
ジーと目を凝らしていると、その真っ黒なものがリビングの扉に向かってユラユラ揺れながら近づいてきた。
え?やだ怖い~ と思った瞬間、手術前の全身麻酔が効き始めたような、あんな感覚と共に体が全く動かない。
真っ黒な影はアタシの顔を覗き込みながら、私の足下へだんだん、近づいてくる。
その時ですよ、 グーッ 足首を掴まれた。
その指先には真っ赤なマニキュア。
ううううう!動けない。助けて!
そのままものすごい力で掴まれたまま部屋を引きずられた。
15畳程の広さの部屋をグルグルと何周か引きずられ、あーもうダメだ!と思った瞬間
目が覚めた。激しい動悸と、ビッショリと汗をかいていた。
足元を見ると、あの真っ赤なマニキュアの女は居なくなっていた。
部屋を見渡しても何も動いた様子がない。夢?
しかし、足首には掴まれた感触と、背中には引きずられた痛みがある。
次の日、気持ちが悪いんで、知人の霊能を生業としてる方に連絡した。
『あっそれ魂だけ抜かれちゃったんだね。良かったね戻れて』
とアッケラカンと言われた。
我が家はよく魂が寄り道をしていくようで、変な事が起きるけどこの体験が一番怖かったかもしれない…
この日からドアを毎回をちゃんと閉めるようになったのは言うまでもありません。
皆さんもね、ドアの開けっ放し、気を付けましょうね。
開けてると色んなものが入って来ちゃうかも、知れませんよ。
ありがとうございます!
やっぱり怖いなぁ
思い出すと身震いする体験の1つですねー